読株リーマンの覚書き

読書と株が大好きなサラリーマンのブログ

読書評:『仕事と心の流儀』 著者:丹羽 宇一郎

 

f:id:H2HIDE:20191215135240j:plain 




 『概要』

  元伊藤忠商事の会長である著者。

  著者は社長時に1999年に約4000億円の不良債権を一括処理し、翌年決算で

  同社史上最高益(当時)を達成したことで有名です。

  その著者が仕事に対する考えかたや姿勢について書いた本です。

 

『印象に残ったフレーズ』

  ・問題が多いことを喜べ。それは懸命に生きている証だ。

   問題がなくなるのは死ぬ時だ。

   ⇒仕事やプライベートで問題を多く抱えている人に覚えておいて欲しい

    フレーズです。

   

  ・「くれない症候群」から抜け出せ。

   「自分のせいではないか」と一度頭を切り替えろ。

   ⇒人は周りの人や環境のせいにしてしまうこともありますが、

    周りを変えるよりも自分を変える方が現実的であり、また

    自分に落ち度はないか?と振り返ることの大切さを教えてくれます。

 

  ・部下に仕事を任せるのは決断がいることである。

   「俺がやる方で早いし安心だ」と思ってしまうだろうが、

   部下の将来に期待しているなら、自分がやるより部下にやらせる方が良い。

   ⇒仕事で部下に説明し、進捗を確認しフォローするよりも

    自分でやった方が早いと考え、つい自分でやってしまいがちです。

    ただ、部下の将来や会社の将来を考えたら任せた方が良いのは事実です。

    私自身反省させられました。

 

『感想』

 私の好きな経営者は孫正義氏や本田宗一郎氏、松下幸之助氏などが挙げられますが、

著者もかなり好きな経営者です。

 著者の基本的な考えは最近でいう根性論に近いものがありますが、実際に著者の体験談から教訓となった話であるため、言葉に説得力があります。

 また、著者の仕事での実際の失敗談からどう考え、どう次につなげたのかが書かれている点も参考になります。

 なお、近い教訓が書かれたビジネス書は多々ありますが、文体が読みやすく、また著者の体験とリンクしており、説得力があるという点で本書は良い本だと思います。

 

 少しでも気になった人は本屋さんで手に取り、面白そうであれば購入してみても良いと思います。